お子さんの言葉が遅いと、発達障害なの?と心配になる方もいらっしゃると思います。
この記事を読まれている方は、発達障害をどのようなイメージで思っていらっしゃるでしょうか。
発達障害とは、脳の成長が機能ごとにバランスが取れていない場合をいいます。
まずは、発達障害ではないけれど、言葉が遅いお子さんの例を挙げてみます。
発達障害ではない3歳の言葉が遅い原因とは?
発達障害ではない、ということは、脳以外に原因がある場合です。
言葉が遅い原因① 聴力が低い(聴力の問題)
聴力に問題があり、音がうまく聞こえていないと、言語発達に影響を与えます。
生まれつきでなくとも、小さい時(2、3歳もしくはもっと前)に中耳炎にかかり聞こえにくい期間があった場合も言葉に影響している場合があります。
言葉が遅い原因② 筋力が弱い(筋力の問題)
発音がはっきりしない場合は、原因の一つに、口の周りの筋肉が弱いことも考えられます。
この場合、口の周りだけでなく、体全体の筋力も弱い場合が多いです。
言葉が遅い原因③ 言葉を聞く経験が少ない(環境の問題)
子どもは生活の中でお母さんや身近な人が話している言葉を覚えます。
身近な人が何を見て、何と言っているのか。
それを理解し、自分も相手に伝えるために使うことによって言葉を覚えます。テレビやインターネットを見ていても言葉を覚えません。
言葉が遅い原因④ 言葉を使う経験が少ない(環境の問題)
大人が何でも先回りして、子どもが要求を言ったり、泣かなくても済んでしまう環境だと、要求の言葉をあまり言わなくなったりします。
泣いて声を出す、お母さんの注意をひくために声を出す、自分の要求を叶えたり、気持ちを伝えるために話そうとする意欲は、話し言葉を増やすために必要です。
発達障害の3歳児が言葉が話せない理由
発達障害とは、脳の成長が機能ごとにバランスが取れていない場合をいいます。
視線が合わないなど対人関係が弱い、視覚的な記憶力が弱い、聴覚的な記憶力が弱い、刺激が入りやすいために落ち着きがない、など様々な症状があります。
以下に挙げるいずれかが当てはまることが多いです。
発達障害児が話せない理由① 他人への興味が薄い
こどもは周りの人(主に母親)の言葉の使い方を見ながら言葉を覚えます。
そのため、母親などが何に注目して言葉を発しているのかに気づかないといけません。
これは、共同注意とか、三項関係などと言われるものです。
例えば、お母さんが犬を見ながら「犬だね」と言ったときに、子どもがお母さんの見ているものが何なのかに関心がなければ、『犬』という言葉は覚えられません。
発達障害児が話せない理由② 興味に偏りがある
「発達障害児が話せない理由① 他人への興味が薄い」に反して、興味のあるものは、大人が教えていなくともその言葉を覚えてしまう子どももいます。
電車が好きな子が、「パパ」や「ママ」は言わないのに「トーマス」や「新幹線」を言ったりする、などの場合です。
自分の興味のあるものにしか注目しない子どもだと、なかなか言葉の数は増えません。
発達障害児が話せない理由③ 相手の動きや言葉を真似することが苦手
言葉は真似することで覚えます。
しかし、真似が苦手なお子さんがいます。
口の動きを真似したり、体の動きを真似したり。口や手を無意識には動かせるのですが、自分の思い通りに動かすことが苦手であったりします。
例えば、食事の時に口をもぐもぐしたり、口を開けることはできるのに、「アーンして」と促されて口を開閉させたり、「あっかんベーして」で舌を出すことができないお子さんもいます。
体の動きでは、踊りを一緒にできなかったりします。
発達障害児が話せない理由④ キョロキョロして落ち着きがない
落ち着きがないお子さんは、相手のことを注目する時間も短いため、
「発達障害児が話せない理由① 他人への興味が薄い」で言ったような共同注視や三項関係がとれなかったりします。
発達障害児が話せない理由⑤ 言葉だけ遅れている
人に関心がある、落ち着きもあるし、生活上、言葉以外には特に問題がないお子さんもいます。
大人からの言葉の指示は理解できているようだが、話し言葉が少ない、発音が不明瞭で伝わりにくい、等の症状があります。話し言葉の代わりにジェスチャーで表現するお子さんもいます。
このようなお子さんの場合、言語だけが特異的に遅れている可能性があります。
【まとめ】
お子さんが3歳になってもはっきりと話さないと、
「成長が遅いのかな?」
「発達障害かな?」
と思って、不安になってしまいますよね。
『その場合は、市の保健所や子ども発達センターなどに連絡し、保健師、心理士、言語聴覚士などに相談してみてください。』←これって意地悪な書き方ですよね。私に連絡下されば、ボランティアの範囲でお答えできるかもしれません。