本のレビュー『小児吃音臨床のエッセンス』

職場の言語外来で、わずかですが吃音の相談を受けることがありました。
実は、吃音の直接訓練は行ったことがなく、環境調整の相談で終わってしまっていました。
吃音の某講習会では、「吃音は訓練しないでください」と吃音当事者の方が話していたり、吃音が重度の方のお話をなどを聞くことがありました。その講習会を受けた後は、吃音は訓練をするべきではないな?と思いました。
もし訓練をするなら、リッカムプログラムを習得していないとだめだよな、とも思っていました。

正直なところ、吃音の方がいたら何をすればいいのか、分かっていません。
発症の原因や、回復のメカニズムが不明である吃音に対して、訓練はどんな意味があるのか?と思っていました。

でも最近、以下の本を読んで、吃音に対してちゃんと臨床していこう、という気持ちになりました。

『小児吃音臨床のエッセンス 初回面接のテクニック』菊池良和編著

数名の先生が具体的にどのような訓練をしているのかが著されています。
言語聴覚士の訓練内容を具体的に著している書籍は、現在ほとんど出版されていない中、(昔の本なら何冊かあったのですが、もう絶版になっています)
この本は珍しいな、貴重だな、と思います。

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