ある日の訪問リハビリ – 1より、まずは、ままごとセット。
ダイソーで購入した、木製のものです。
食材がマジックテープでくっつきます。お子さんはこれを切るのが好きです。
好きなものを使って、動作模倣を促します。
「まねっこまねっこ、頭!」など声かけして、頭に手を当てたり、
「まねっこまねっこ、グーパー」で手をグーパーさせたり、模倣を促します。
模倣をしようとする動きがみられたら、お子さんに食材を1つ渡します。
食材を切って、それをSTに返してもらいます。
何気ない動作模倣の課題と思われるかもしれませんが、この課題でのお子さんの成長ポイントは2つあります。
- 動作模倣をしてくれるようになった
- 食材をSTに返してくれるようになった
動作模倣をしてくれるようになったことは、すごい成長です。STの動作を見てくれるようになったのです。
しかしまだ、STの動作をみても、お子さん自身で体をその通りに動かすことは難しいものもあります。
頭に手を当てる、は出来るけれど、ほっぺをつついたり、耳に手を当てるのは難しい。
机に手のひらをつけることはできるけれど、手の甲を机につけることは難しい。
カンパーイ、と言ってこぶしをSTと突き合わせることはできるけれど、手をグーパー(握る・開く)は難しい。
などです。
難しかった動作も、訪問リハビリを続けるうちに段々と出来るようになってきます。
動作模倣がスムーズになることは、バイバイなどの動作や、サイン表出の種類を増やすことに繋がります。
さらにその先には、口形模倣を促し、音声発声に繋げていく目的があります。
食材をSTに返してくれるようになったことは、もっともっとすごい成長です。次のおもちゃをもらえることが予測できるようになった、STとやりとりできるようになった、課題を進める楽しみを感じられるようになった、のだと思います。